採血だけで済むがん検診

がんは、日本人の死亡原因のトップの病気ですが、早期発見して治療を行なえば、完治も可能な病気です。しかし、通常の会社や自治体で行われている健康診断は、生活習慣病の発見をメインにしたものが多く、がんに罹っていても見落としがちです。また、がん検診もがんの種類によって検査方法が違いますので、全てのがんに対して検査をするのは費用や時間の問題で難しいです。諸外国に比べると、日本のがん検診の受診率は、2割から3割といわれています。

そのため、自覚症状がでたころには、進行が進んでいて手遅れになるケースも多いです。人間ドックでは、さまざまながん検診があります。FDGと呼ばれるブドウ糖に似た薬を投与して、全身の画像診断を行い初期のがん細胞を調べるPET検診や前立腺がんなどを発見するのによく用いられるPSA検査、消化器官系のがんの発見に有効な内視鏡検査などがあります。そして、最近は血液中のアミノ酸の濃度を測定することでがんの可能性をある程度診断する「AICS」と呼ばれる血液検査に注目が集まっています。

この検査の長所は、採血をして、その血液中の成分のアミノ酸の濃度からがんを発見する方法です。がん患者と正常な人の血液に含まれるアミノ酸の濃度が違う点を利用した検査方法です。この検査方法では、ABCのランク付けを行い、可能性が一番高いランクに位置する人には、再度検査が行われます。一度の採血で複数のがんを発見することができるため、導入する人間ドック病院や検診センターが増えています。

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