人間ドックのデータをどう見るか。

人間ドックを受けて、その結果が返ってきたときにデータをどう見るか、医学的な知識のない素人にはわからないことだらけです。「赤血球の基準値は400万から500万/mm3だけど、俺は400万で基準値ギリギリ。精密検査の指示が出ているけど基準値内だし、まあいいか」、「カリウムの基準値は3.5から~5.0mEq/Lで自分は5.3だけど、僅か0.3高いだけだから大したことはないだろう」などと自己判断して放置しがちです。検査の基準値と言うのは、健康な人を多数集めて検査し、上下2.5%ずつの数値を除外した、残り95%の健康人の数値です。

基準値をはみ出したから即病気と言うわけではありません。逆に基準値内であっても何らかの疾患を抱えていると診断されることもあります。上記の例ですが、カリウムは基準値の幅が1.5しかありませんので、0.3のオーバーは20%オーバーしたことになります。放置するのは危険ですので、僅か0.3と侮ることなく精密検査を受けてください。

それに対して赤血球が基準値内なのに精密検査の指示が出たという例ですが、前回の人間ドックのデータと今回のデータを比べてみてください。前回のデータが500万だった人が400万に減っている場合は2割減です。たとえ基準値内であっても何らかの疾患の前兆かもしれませんので、侮ることなく精密検査を受けてください。もう何年も赤血球数が400万前後だけど元気だという人は、念のためもう一度採血して調べるか経過観察となるでしょう。

人間ドックの検査データは、個々の数値だけではなく、推移を見ることが大切です。身長が195cmだと95%の基準値には入りませんが、異常とは言えません。しかし、去年は195cmだった人が今年の検査で185cmになれば、基準値内に入ったわけですが、やはりおかしいと考えます。それと同様に、人間ドックでも、今までとどう違うかを見ることが大切です。

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